25. Solange – When I Get Home
自身の苦境を乗り越え帰ってきたSolange3年ぶりとなる作品。
Pharrellを筆頭としてDev Hynesら名だたる制作陣をバックに、コンテンポラリーな域まで迫った印象があります。次々と曲が変わっていく構成や多用されるリフレインによって独特の世界に引き込まれ、収録時間は短いながらも圧倒的な存在感を示した力作です。
Pharrellを筆頭としてDev Hynesら名だたる制作陣をバックに、コンテンポラリーな域まで迫った印象があります。次々と曲が変わっていく構成や多用されるリフレインによって独特の世界に引き込まれ、収録時間は短いながらも圧倒的な存在感を示した力作です。
24. Tei Shi – La Linda
NYブルックリンを拠点とするSSW、Tei
Shiの2ndアルバム。
どちらかというとベッドルーム的なビートミュージック寄りでやってきた彼女ですが、今作では一気にスケールを広げ神秘的でコズミックなアーバンミュージックへと展開しました。可憐なボーカルと幻想的なシンセで彩られ、レイドバックしたR&Bは天上の音楽のよう。コロンビアをルーツとする彼女らしくラテンナンバーもありますが、浮遊感のあるトーンは一貫していてトリッピー。グッと深化した世界観が堪能できる作品です。
どちらかというとベッドルーム的なビートミュージック寄りでやってきた彼女ですが、今作では一気にスケールを広げ神秘的でコズミックなアーバンミュージックへと展開しました。可憐なボーカルと幻想的なシンセで彩られ、レイドバックしたR&Bは天上の音楽のよう。コロンビアをルーツとする彼女らしくラテンナンバーもありますが、浮遊感のあるトーンは一貫していてトリッピー。グッと深化した世界観が堪能できる作品です。
23. Sampa the Great – The Return
ザンビア出身の誇り高きポエトリーラッパー、Sampa
the Greatのデビューアルバム。
既にMixtapeという形でフル尺の作品を出しているものの、より自身のルーツに接近して一段と気合いの入った作品になりました。民族音楽ベースでキレキレにRapしまくるスタイリッシュなスタイルは惚れ惚れしちゃいますね。ダンサブルな”OMG”やキラーチューン”Final Form”といったアップナンバーが多いのも新境地でカッコイイです。粘っこいライミングとビートがフィジカルに響く渾身の1作。
既にMixtapeという形でフル尺の作品を出しているものの、より自身のルーツに接近して一段と気合いの入った作品になりました。民族音楽ベースでキレキレにRapしまくるスタイリッシュなスタイルは惚れ惚れしちゃいますね。ダンサブルな”OMG”やキラーチューン”Final Form”といったアップナンバーが多いのも新境地でカッコイイです。粘っこいライミングとビートがフィジカルに響く渾身の1作。
22. Self Esteem – Compliment Please
ポップデュオSlow
ClubのメンバーRebecca Taylorによるソロプロジェクトの作品。
ユニークなポップセンスが炸裂するトラックの数々で、縦横無尽に弾けるプロダクションやダイナミックな曲展開など、おもちゃ箱のような楽しさのあるアルバムでした。ビートの効いた重めのサウンドが目立ちますが、切ないビッグバラード”I’m Shy”など緩急もあり、始まりから終わりまで退屈せずに楽しめるアルバムです。
ユニークなポップセンスが炸裂するトラックの数々で、縦横無尽に弾けるプロダクションやダイナミックな曲展開など、おもちゃ箱のような楽しさのあるアルバムでした。ビートの効いた重めのサウンドが目立ちますが、切ないビッグバラード”I’m Shy”など緩急もあり、始まりから終わりまで退屈せずに楽しめるアルバムです。
21. King Princess – Cheap Queen
Mark Rosonのレーベルが放つ、新星クィア・アイコンのデビューアルバム。
クィアシンガーと言えばギラついたイメージがありましたが、アンニュイな表情でありのままの己を歌う姿はそれもまた素敵でした。アルバムもあくまでオーセンティックなつくりが目立ち、しっかりとした力強さが感じられるのが良いですね。地味ながらじっくりと味わいたい作品です。
クィアシンガーと言えばギラついたイメージがありましたが、アンニュイな表情でありのままの己を歌う姿はそれもまた素敵でした。アルバムもあくまでオーセンティックなつくりが目立ち、しっかりとした力強さが感じられるのが良いですね。地味ながらじっくりと味わいたい作品です。
20. Mahalia – Love & Compromise
サマソニで来日もしたイギリス注目の新人ソウルシンガーのデビューアルバム。
洗練されたグルーヴィーなプロダクションに、色気を含んだキュートな歌声がシンプルに良いですね。どこかドリーミーで憂いと儚さもあるトラックもツボ。ダンサブルなポップソングとアーバンソウルな曲の流れ、バランスも優れていて、通して聴いてもダレないのも◯。”I Wish I Missed My Ex”は大名曲だと思います。
洗練されたグルーヴィーなプロダクションに、色気を含んだキュートな歌声がシンプルに良いですね。どこかドリーミーで憂いと儚さもあるトラックもツボ。ダンサブルなポップソングとアーバンソウルな曲の流れ、バランスも優れていて、通して聴いてもダレないのも◯。”I Wish I Missed My Ex”は大名曲だと思います。
19. Maggie Rogers – Heard It In A Past Life
Pharrellに才能を見初められたSSWという触れ込みでデビューした彼女。
Greg Kurstin全面監修という作品になりましたが、どこか捉えどころのないワイルドなメロディーセンスが、ポップ職人の手によるプロデュースを受け強力なポップソングとして昇華されています。Greg Kurstin以外にも、”Alaska”や”Fallingwater”といった存在感のある曲がそろっていて、ユニークな個性がシンプルに味わえる充実作でした。
Greg Kurstin全面監修という作品になりましたが、どこか捉えどころのないワイルドなメロディーセンスが、ポップ職人の手によるプロデュースを受け強力なポップソングとして昇華されています。Greg Kurstin以外にも、”Alaska”や”Fallingwater”といった存在感のある曲がそろっていて、ユニークな個性がシンプルに味わえる充実作でした。
18. Will Young – Lexicon
永遠のディーヴァボーイWill
Youngさん3年ぶりの新作。
一時期は音楽活動を辞めようと思うほど苦悩の時期を経たそうですが、この素晴らしいアルバムで待望のカムバックを果たしてくれました。旧作『Echoes』のRichard X, Jim Eliotら手練れを再結集し、流麗なダンスポップを改めてやってくれたのも嬉しいですね。スムースな四つ打ち、センシティブなミッドも繊細なボーカルワークが際立ち、丁寧で温かみのある作品だと思います。シンセポップの金字塔再びって感じで拍手を送りたいです。
一時期は音楽活動を辞めようと思うほど苦悩の時期を経たそうですが、この素晴らしいアルバムで待望のカムバックを果たしてくれました。旧作『Echoes』のRichard X, Jim Eliotら手練れを再結集し、流麗なダンスポップを改めてやってくれたのも嬉しいですね。スムースな四つ打ち、センシティブなミッドも繊細なボーカルワークが際立ち、丁寧で温かみのある作品だと思います。シンセポップの金字塔再びって感じで拍手を送りたいです。
17. Ariana Grande – thank u, next
前作からわずか半年で届けられた5作目。
いくつもの苦難を乗り越えた先に、前を向き自分らしくあることを諭してくれる作品でした。大胆にBitchyで挑発的な曲もそのムードに合致しており、アーティストとしてのしなやかな強さを見せてくれました。
アルバムを通してやわらかなサウンドメイキングやトリッピーなトラックも、Ariのボーカルが映えて好印象。現代を生きるウチらのバイブルにしたい内容です。
いくつもの苦難を乗り越えた先に、前を向き自分らしくあることを諭してくれる作品でした。大胆にBitchyで挑発的な曲もそのムードに合致しており、アーティストとしてのしなやかな強さを見せてくれました。
アルバムを通してやわらかなサウンドメイキングやトリッピーなトラックも、Ariのボーカルが映えて好印象。現代を生きるウチらのバイブルにしたい内容です。
16. LOOΠΔ– [X X]
12人体制の女性アイドルグループ이달의소녀(LOOΠΔ)。2016年のプロジェクト開始よりメンバーが1人ずつ公開され、サブグループを含めて50曲以上リリースした末の完全体デビューという壮大さに圧倒されます。K-PopトラックメイカーMonotreeらの全面プロデュースにより世界観を体現する高品質シンセポップが目を見張る素晴らしい出来。抜けのいいトラックに巧みなボーカルワークで、ファンダムのOrbitたちだけでなく世界中のリスナーをアッと言わせてくれました。
15. Carly Rae Jepsen – Dedicated
「自分らしいソングライティングにようやく自信が持てた。」、と語る4作目。
“Cut To The Feeling”のようなタガの外れたポップチューンはないとは言え、懐かしさも感じる心地よいポップソングをこれだけ書けるのは驚異的ですよね。サラッとして落ち着いた感がありますが、ポップスの何たるかを熟知したソリッドなプロダクションを堪能できます。統一感もあり安定のクオリティというレベルでも充実した内容でした。
“Cut To The Feeling”のようなタガの外れたポップチューンはないとは言え、懐かしさも感じる心地よいポップソングをこれだけ書けるのは驚異的ですよね。サラッとして落ち着いた感がありますが、ポップスの何たるかを熟知したソリッドなプロダクションを堪能できます。統一感もあり安定のクオリティというレベルでも充実した内容でした。
14. Kim Petras – Clarity
Superficialなポップを貫く新星Kim Petrasの1stフルアルバム。
Dr.LukeはMade In Chinaと名義を変え、商業ポップスの旨みを知り尽くした彼ならではと言わざるを得ない仕上がり。第一線を退いてもやはり現役のライティングスキルですね。
単発シングル群よりは若干ハイソな感じで口惜しい部分もありますが、耳馴染みの良いトラックでまとめてボーカルの実力も存分に示した快作でした。
Dr.LukeはMade In Chinaと名義を変え、商業ポップスの旨みを知り尽くした彼ならではと言わざるを得ない仕上がり。第一線を退いてもやはり現役のライティングスキルですね。
単発シングル群よりは若干ハイソな感じで口惜しい部分もありますが、耳馴染みの良いトラックでまとめてボーカルの実力も存分に示した快作でした。
13. Erika de Casier – Essentials
デンマーク出身の新人によるデビューアルバム。
‘90sのノスタルジアにダイレクトに響く、懐かしR&Bをイマドキに再構築した楽曲群が並びます。サウンドはホントに笑っちゃうくらいオールディーズな作りなのですが、TirzahやKelelaらを思い起こすようなビートミュージックが展開して超クール。メランコリックなムードに寄り添うセンチメンタルなボーカルも美しいです。チルなグルーヴをとことん味わえる良作でした。
‘90sのノスタルジアにダイレクトに響く、懐かしR&Bをイマドキに再構築した楽曲群が並びます。サウンドはホントに笑っちゃうくらいオールディーズな作りなのですが、TirzahやKelelaらを思い起こすようなビートミュージックが展開して超クール。メランコリックなムードに寄り添うセンチメンタルなボーカルも美しいです。チルなグルーヴをとことん味わえる良作でした。
12. Tove Lo – Sunshine Kitty
『Lady
Wood』シリーズの完結に続いて、思ったよりも早く届けられたTove
Loの4作目となるアルバム。
無機質なシンセと硬質なビートを主軸とした過去作に比べて、トライバルなレゲトンビートを多用していたりラテンフレイバーを纏ってみたりと、どこか奔放な印象があります。結果として、熱を帯びた肉体的なトラックが多く今までになく気分が高揚する作品に。そんな中でKylie Minogueを客演に迎えた”Really don’t like u”は、清涼剤として効く好トラックでTove Loのライタースキルを存分に噛みしめる出来でした。
無機質なシンセと硬質なビートを主軸とした過去作に比べて、トライバルなレゲトンビートを多用していたりラテンフレイバーを纏ってみたりと、どこか奔放な印象があります。結果として、熱を帯びた肉体的なトラックが多く今までになく気分が高揚する作品に。そんな中でKylie Minogueを客演に迎えた”Really don’t like u”は、清涼剤として効く好トラックでTove Loのライタースキルを存分に噛みしめる出来でした。
11. Betty Who – Betty
オーストラリアのパワー・ポップシンガーBetty
Whoによる3作目。
こちらも’80~’90sリバイバルなポップソングが目白押しな一作。以前に比べてグッと洗練されたセンスでまとめてきたのも好感触。Zak Watersがライターとして参加しており、胸キュン必至の甘美なメロディーは彼の手腕によるかも。屈託のない明るさを感じる直球ポップスで、いつ聴いてもポジティブなムードに包まれる作品でした。切なさを全力で引き出すボーカルがとってもイイです。
こちらも’80~’90sリバイバルなポップソングが目白押しな一作。以前に比べてグッと洗練されたセンスでまとめてきたのも好感触。Zak Watersがライターとして参加しており、胸キュン必至の甘美なメロディーは彼の手腕によるかも。屈託のない明るさを感じる直球ポップスで、いつ聴いてもポジティブなムードに包まれる作品でした。切なさを全力で引き出すボーカルがとってもイイです。
10. Caroline Polachek – Pang
元Chairliftのボーカル、本名名義でのソロデビューアルバムです。
Danny L HarleらPC Musicファミリーと魔女系シンガーソングライターが出逢って化学反応が起きてしまったというようなトラック群。アーティスティックなトラックから、バブルガムベースなウワモノを纏ったポップソングまで変幻自在、唯一無二な歌声がひときわ存在感を放つ異色作だと思います。電子サウンドが中心になって超人的な印象を与える中、”So Hot You’re Hurting My Feelings”など緩いポップチューンのアクセントも効いていて飽きないです。
9. Thelma Plum – Better In Blak
オーストラリア出身のシンガーソングライター、Thelma
Plumのデビュー作。
フォークポップを中心に、シンプルに良い曲がそろった粒ぞろいのアルバム。疾走感あふれる“Better In Blak”で興味を持ちましたが、まっすぐ伸びる歌声がホントに素敵です。UKアイドルポップというか爽やかなロックポップから、格調高いアコースティックまでしっかりこなせる実力にも唸るばかり。赤裸々なリリックとちょっぴり切なげなトーンで、古き良き郷愁を誘うのもイイですね。捨て曲ナシでもっと広く聴いて欲しいです。
フォークポップを中心に、シンプルに良い曲がそろった粒ぞろいのアルバム。疾走感あふれる“Better In Blak”で興味を持ちましたが、まっすぐ伸びる歌声がホントに素敵です。UKアイドルポップというか爽やかなロックポップから、格調高いアコースティックまでしっかりこなせる実力にも唸るばかり。赤裸々なリリックとちょっぴり切なげなトーンで、古き良き郷愁を誘うのもイイですね。捨て曲ナシでもっと広く聴いて欲しいです。
8. Nina Nesbitt – The Sun Will Come Up, The Season Will Change
スコットランド出身のポップシンガーによる2ndアルバム。
力強いボーカルを軸に、哀愁漂うフォークポップから繊細なミッドまでバランスよく構築されたパワーポップ集。プロダクションも絶妙で、余白の多い現行ポップス、アトモスフェリックなバラードなどが過剰にならない丁度いい塩梅のサウンドで聴ける美味しい作品だと思います。似たり寄ったりなふんわりポップがあふれる昨今でもアピールできる、個人的には理想的なポップレコードでした。
力強いボーカルを軸に、哀愁漂うフォークポップから繊細なミッドまでバランスよく構築されたパワーポップ集。プロダクションも絶妙で、余白の多い現行ポップス、アトモスフェリックなバラードなどが過剰にならない丁度いい塩梅のサウンドで聴ける美味しい作品だと思います。似たり寄ったりなふんわりポップがあふれる昨今でもアピールできる、個人的には理想的なポップレコードでした。
7. Charlie XCX – Charli
Charli XCXの3作目となるアルバム。
長らくミックステープという形での発表が続いた彼女ですが、ようやくアルバムリリースまで漕ぎ着けて感慨もひとしお。内容はというと、多くの肝入りアーティストの客演、そしてPC Music系トラックメイカーによる刺激的なサウンドで、だいぶチャレンジング。最初はエクスペリメンタルな向きが強すぎるかなと思いましたが、未来志向のポップを展開してきたこれまでを体現する出来で納得の仕上がり。エッジィなシンセポップからスリリングなエレクトロクラッシュまで、丸っと凝縮して楽しめる意欲作だと思います。
長らくミックステープという形での発表が続いた彼女ですが、ようやくアルバムリリースまで漕ぎ着けて感慨もひとしお。内容はというと、多くの肝入りアーティストの客演、そしてPC Music系トラックメイカーによる刺激的なサウンドで、だいぶチャレンジング。最初はエクスペリメンタルな向きが強すぎるかなと思いましたが、未来志向のポップを展開してきたこれまでを体現する出来で納得の仕上がり。エッジィなシンセポップからスリリングなエレクトロクラッシュまで、丸っと凝縮して楽しめる意欲作だと思います。
6. FKA twigs – Magdalene
前作『LP1』からはや5年、待望の2作目。
『LP1』は異形の音楽といった感じで近寄りがたさすらありましたが、それすら超越して神聖な域に達した感があります。先行曲として”cellophane”, “holly terrain”がリリースされた際は大人しくなったかな?と感じましたが、アルバムとして統率のとれた構成になっていて圧巻。
気鋭のプロデューサーらを迎えて制作された緻密なトラックとエモーショナルな旋律が胸に迫る1作で、久しぶりのカムバックにも応える貫禄を見せてくれました。
『LP1』は異形の音楽といった感じで近寄りがたさすらありましたが、それすら超越して神聖な域に達した感があります。先行曲として”cellophane”, “holly terrain”がリリースされた際は大人しくなったかな?と感じましたが、アルバムとして統率のとれた構成になっていて圧巻。
気鋭のプロデューサーらを迎えて制作された緻密なトラックとエモーショナルな旋律が胸に迫る1作で、久しぶりのカムバックにも応える貫禄を見せてくれました。
5. Kindness – Something Like A War
RobynやSolangeのコラボレーターとして活躍するイギリス出身のDJ/トラックメイカーKindnessの3作目。
ムーディなアーバンジャズを基調としたお洒落ハウストラックももちろん良いのですが、儀式を思わせるトライバルな側面もあって不思議な魅力の虜に。ピンクと裸体のジャケットにマッチするように、ソフトでニュートラルな感触のサウンドも好印象。包み込まれるような音響とシームレスな構成で、まさに没入できるダンスミュージックですね。
ムーディなアーバンジャズを基調としたお洒落ハウストラックももちろん良いのですが、儀式を思わせるトライバルな側面もあって不思議な魅力の虜に。ピンクと裸体のジャケットにマッチするように、ソフトでニュートラルな感触のサウンドも好印象。包み込まれるような音響とシームレスな構成で、まさに没入できるダンスミュージックですね。
4. LIZ – Planet Y2K
Diplo率いるMad Decentの秘蔵っ子シンガーLIZが、レーベルから離れてリリースした自身初となるフルアルバム。
Kylie Minogueに提供された曲のリテイクやモロBritney Spearsなエレクトロポップなど、2000年代初期のエッセンスがギュッと詰まった”Y2K (Year 2000)の惑星”の名に偽りナシという仕上がり。さらに、SophieらPC Music勢によるサウンドで現代(イマ)っぽさも存分に注入しており最強無敵でした。
提供・客演陣にKim Petras, Slayyyterを起用という人選も魅力的ですが、大物ポップスターに退けを取らず聴き手を思わずニンマリさせる器用なボーカルワークもポイントです。
3. Cub Sport – Cub Sport
オーストラリアのドリーム・ポップバンドによる3作目。
ボーカルのTim君がバンドメンバーとの結婚を果たし、満を持してのセルフタイトルアルバムです。バンドとしての成長と自信の顕れか、今までに増してポップネスが高まり強度を増したサウンドで”攻め”の姿を見せ、今までのイメージを刷新してくれました。ドリーム・ポップの枠組みから一歩踏み出し、サイケデリックかつインダストリアルな音作りがカッコいいし、心地良くてお耽美。クィア・エンパワメントな映像作品も素敵です。
2. Rosie Lowe – YU
サウスロンドン出身、Rosie
Loweの3年ぶり2作目となるアルバム。
2016年のデビュー作はUKガラージ風味の強くエレクロト畑の存在かと認識していました。今作でもDave Okumuが続けてプロデュースに携わっているものの、趣向を変えてサイキックなファンク〜ソウルを聴かせる極上の音楽へとシフト。”Birdsong”や”Pharoah”など、気怠げでセクシーなボーカルが、揺蕩うスロウにマッチしていて絶品です。アルバム曲では軽やかなファンク・ポップとアトモスフェリックなメロウジャムが加わり、とにかく夢見心地というか昇天しそうな会心作でした。
2016年のデビュー作はUKガラージ風味の強くエレクロト畑の存在かと認識していました。今作でもDave Okumuが続けてプロデュースに携わっているものの、趣向を変えてサイキックなファンク〜ソウルを聴かせる極上の音楽へとシフト。”Birdsong”や”Pharoah”など、気怠げでセクシーなボーカルが、揺蕩うスロウにマッチしていて絶品です。アルバム曲では軽やかなファンク・ポップとアトモスフェリックなメロウジャムが加わり、とにかく夢見心地というか昇天しそうな会心作でした。
1. Lana del Rey – Norman Fucking Rockwell!
いつものLana
del Reyなのだけれど、一層深みを増したシネマティックな叙情を湛えた一作。ノスタルジーを誘いつつ、全体的に余裕が生み出すリラックスした空気感もあり、まさしく癒し。
Jack Antonoffが務めたサウンドプロダクションも秀逸。これまでGreg KurstinやMax Martinらによるポップ系トラックでも垣間見れましたが、1曲1曲メロウでセンチメンタルな情感が際立っていて素晴らしいです。音楽的にもLana del Reyとしての集大成。クラシカルな良さにうっとりする1時間でした。
Jack Antonoffが務めたサウンドプロダクションも秀逸。これまでGreg KurstinやMax Martinらによるポップ系トラックでも垣間見れましたが、1曲1曲メロウでセンチメンタルな情感が際立っていて素晴らしいです。音楽的にもLana del Reyとしての集大成。クラシカルな良さにうっとりする1時間でした。
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